エージェント転送
定義した条件に基づいて、ユーザーをElevenLabsエージェント間でスムーズに転送します。
概要
エージェント間転送により、特定の条件が満たされたときに、ElevenLabsエージェントは進行中の会話を別の指定エージェントへ引き継げます。これにより、異なるエージェントが特定のタスクや複雑さのレベルを担当する、多層的な会話ワークフローを実現できます。
たとえば、最初のエージェント(オーケストレーター)が一般的な問い合わせを処理し、会話のコンテキストに応じて専門エージェントに通話を転送できます。転送はネストすることも可能です。
目的:ユーザーのニーズに応じて、専門的なAIエージェント間で会話を転送します。
トリガー条件:LLMは、次の場合にこのツールを呼び出す必要があります。
- ユーザーのリクエストに専門知識または別のエージェント機能が必要な場合
- 現在のエージェントではクエリに十分対応できない場合
- 会話の流れから別のエージェントタイプが必要であることが示される場合
パラメータ:
reason(string、任意):エージェント転送の理由agent_number(integer、必須):転送先エージェントのゼロ始まりの番号(設定済みの転送ルールに基づく)
関数呼び出し形式:
実装:条件を特定のエージェントIDにマッピングする転送ルールを定義します。現在のエージェントが転送できるエージェントを設定します。エージェントは、転送設定内でゼロ始まりの番号で参照されます。
エージェント転送を有効にする
エージェント転送は、transfer_to_agentシステムツールで設定します。
転送ツールを追加
エージェント設定のAgentタブで、transfer_to_agentシステムツールを選択してエージェント転送を有効にします。ツールを追加する際は「Transfer to AI Agent」を選択してください。

転送ルールを定義
他のエージェントに転送するための具体的なルールを設定します。ルールごとに、以下を指定します。
- エージェント:会話の転送先となるエージェント。
- 条件:転送を行う状況を自然言語で説明します(例:「ユーザーが請求の詳細について質問する」「ユーザーが製品Xのテクニカルサポートを依頼する」)。
- 転送前の遅延(ミリ秒):転送が実行されるまでの最短遅延時間(ミリ秒)。デフォルトは0で、即時に転送されます。
- 転送メッセージ:転送中に再生する任意のカスタムメッセージです。空欄の場合、転送は無音で実行されます。
- 最初のメッセージを有効化:転送後に、転送先エージェントが最初のメッセージを再生するかどうかです。デフォルトではオフです。
LLMはこれらの条件とツールの説明を使用して、いつ、どのエージェント(番号)に転送するかを判断します。

エージェントを作成するユーザーアカウントには、転送ルールで指定するすべての転送先エージェントに対する閲覧者以上の権限が必要です。
転送時の動作
転送が行われると、親エージェント(転送を開始するエージェント)は一部の設定値を子エージェント(会話を受け取るエージェント)に引き継ぎ、その他の設定は完全にリセットされます。
設定の継承
親エージェントは、子エージェント自身の設定にかかわらず、すべての子エージェントで以下の値を上書きします。
さらに、親エージェントの現在の言語も引き継がれます。子エージェントがその言語をサポートしていない場合は、子エージェント自身のデフォルト言語にフォールバックします。通話後のWebhookと分析設定(評価基準やデータ収集項目を含む)も、会話全体に適用されます。
継承されない設定
その他すべての設定は子エージェントが設定します。以下を含みますが、これらに限りません。
- プロンプト、最初のメッセージ、LLM、ワークフロー、音声、ツール、ナレッジベース
- TTS音声、モデル、安定性、その他の音声設定(
agent_output_audio_formatを除く) - ASRモデル、品質、キーワード(
user_input_audio_formatを除く) - ターン/タイムアウト、言語プリセット、最大時間など
動作の不一致を避けるため、ワークフロー内の各エージェントでこれらの設定を一貫して設定してください。
Realtimeモデルを使用するエージェントは、Realtimeモデルを使用する他のエージェントとの間でのみ転送できます。
トランスクリプトとチャット履歴
完全なトランスクリプトは、会話全体を通じて保持されます。先行するすべてのエージェントのユーザーメッセージとエージェントメッセージは、チャット履歴に残ります。
転送中、transfer_to_agentツール呼び出しは子エージェントのLLMに表示される履歴から除去されるため、引き継ぎに言及せずに会話を続けられます。
通話後の評価
通話後の評価LLMは、フィルタリングされていない完全なトランスクリプト、つまりすべてのユーザーおよびエージェントメッセージと、転送を含むすべてのツール呼び出しを受け取ります。
個々のメッセージにはagent_idフィールドは含まれません。どのエージェントがどのメッセージを生成したかを判断するため、評価機能はトランスクリプト内の境界マーカーとしてtransfer_to_agentツール呼び出しを使用します。
API実装
API経由でエージェントを作成または更新する際に、transfer_to_agentシステムツールを設定できます。
